養育費は、どうやって決めるのでしょうか
2018年12月21日
養育費は、夫婦で納得していれば、どのような金額でもかまいません。
ただ、そうはいっても決められないときには、家庭裁判所が出している「算定表」が一つの目安となります。算定表は、家庭裁判所のHPで確認できます。
算定表では、いくつかの要素を参考にします。
①父親と母親の収入額(手取りではなく税引き前のもの)、②収入が自営収入か給与か、
③子どもの人数・年齢などです。
たとえば、どちらも給与をもらっており、離婚後は母親が養育する場合を仮定します。
ケース1 父親400万円、母親100万円、子ども3歳→養育費月額2~4万円
ケース2 父親200万円、母親300万円、子ども1歳と3歳→養育費月額合計1~2万円
あくまで目安ですので、その他の事情を考慮して決めていくことになります。
夫婦で話してあっても決まらないときには、家庭裁判所で話し合って決めることになります(調停といいます)。調停でも決まらないときには、裁判官が決めることになります(審判といいます)。
心配なのは、養育費を決めたのに相手が支払わなくなった場合です。裁判所で決めた場合には、強制執行をすることができます。強制執行では、相手の給与を差し押さえたりすることができます。
ただ、相手の住所が分からなかったり、勤務先が分からなかったりすると、差押えが困難になってしまいます。養育費は、長期間の支払いとなるので、法的手段をつかっても不安は残ります。そのため、養育費が支払われなくなっても生活できるように他の収入を得ておくことが大切になります。
算定表は、今後、新しくなる可能性がありますので、使用するときは最新のものを確認してください。
なお、家庭裁判所の算定表では養育費の額が少ないことから、弁護士会でも算定表を作成する取り組みをしています。