どこに相談すればいいの?
2015年3月31日
弁護士に相談したい場合に、どこに相談するのが良いのでしょうか。現在は、法律事務所以外にも、様々な相談場所があります。今回は、いくつかの相談場所の特徴を考えてみたいと思います。
1 法律事務所
最近は、初回法律相談を無料としていたり、夜間相談や休日相談を受け付けている事務所もあるので、以前よりも法律事務所で相談しやすくなってきています。もっとも、特段弁護士の知り合いがいない場合、相談者の方が自ら法律事務所に連絡を取り、事務所に訪ねていくことはまだまだ難しいことも多いと思われます。
2 日本司法支援センター(法テラス)
日本司法支援センター(法テラス)とは、国民が法的トラブルの解決に必要な情報やサービスの提供を受けられるようにしようとの構想のもと、総合法律支援法に基づいて設置された法人です。
法テラスでの相談は、同一事件につき3回まで無料で受けることができます。また、相談後、正式に弁護士に依頼する場合には、弁護士費用を一時的に法テラスに立て替えてもらうことができます(民事法律扶助)。さらに、その弁護士費用は分割して償還することができます。もっとも、弁護士費用の立替えは、経済的に余裕がない方のためのサービスですので、利用するための資力基準があり(収入や保有資産によって判断されます。
詳しくは法テラスホームページやパンフレット等をご覧下さい)、基準を上回る方は、弁護士費用の立替えサービスを受けることができません。
なお、民事法律扶助制度は、法テラスと契約を締結している法律事務所であれば、法テラスで相談を受けなくても(法律事務所等の場所で相談を受けた場合でも)利用できます。詳しくは法テラスのホームページやパンフレットをご覧下さい。
3 弁護士会による法律相談
各地域の弁護士会が法律相談センターを設置しており、そこで法律相談をうけるというものです。弁護士会相談には、一般法律相談枠以外にも、特定の専門法律相談枠が設けられています。例えば、弁護士会の八王子・立川法律相談センターでは、労働専門相談やクレジット・サラ金専門相談、消費者問題相談等、様々な専門相談が設けられており、その分野に精通した弁護士が相談にあたります。
ただし、これらの相談は原則として有料です(クレジット・サラ金相談等、30分以内無料の専門相談もありますので、詳細は弁護士会のホームページやパンフレット等をご覧下さい)。
4 各自治体による無料法律相談
相談者の方が住んでいる地域の自治体が開催していることから、相談者にとって身近で、利用しやすいといえます。また、無料で開催される点も魅力です。
他方で、自治体の相談は、法律相談が予約できる日時が限定されていたり、相談会の担当弁護士が直接事件を受任することができない仕組みをとっている自治体もあるという点があります。
以上のとおり、各々の相談機関には様々な特徴があります。費用面や予約のしやすさ、相談の専門性等、様々な面を加味して、法律相談をご利用ください。