弁護士と協働してくださる専門家の方々について
2014年10月3日
弁護士としての仕事をするのに、他の専門家に手助けしていただくことがあります。
例えば、離婚したいという方の代理人になったとして、そのご夫婦には離婚成立時に処分すべき不動産がある場合、まずはその不動産が売れればいくらになるのかということを、不動産業者の方や不動産鑑定士の方に調査をしていただきます。
また、多くの方々は、不動産を、住宅ローンを組んで取得しておられるので、売れた時に売却代金で住宅ローンを一括返済(繰り上げ返済)できるのかどうか、一括返済した上でどのくらい余剰があるのか、反対に住宅ローンがどのくらい残ってしまうのかということは当然大きな問題ですし、それが分かれば弁護士としても、その方が離婚後にどのような生活設計ができるのかを見据えて交渉や裁判(調停)を進めることができるのです。
そして、いざ売れた場合には、買主の方に不動産の名義(登記)を変えて差し上げないと売買が完結しません。そこでは司法書士の方のお力を借りることとなります。登記を変更することは大変大事な作業であり間違いが許されませんし、ときに複雑な変更過程をたどっていかないと、買主の方に登記が変更できないということがありますので、信頼できる司法書士の方にお願いすることにしています。
高く売れた場合には、売買代金に税金(譲渡取得税)がかかることがありますが、課税の例外があり、例外に当たるかどうかをきちんと把握していませんと本来は収めなくてもよい税金を納めることとなってしまいます。そのようなことを避けるためには、税理士の方に相談したり、実際に税金の申告をしていただくことになります。
このように、離婚をしたいという方の代理人をする際に、納得のいく離婚を実現する過程で、様々な専門家のお力をお借りするわけなのです。同じようなことは、相続で不動産を分けたいという方や、住宅ローンを含む借金が大きくなりすぎて自己破産をしたいという方の代理人となる場合にも起こります。その他、土地の境界争いに関して土地家屋調査士の方、労働紛争に関して社会保険労務士の方のお力をお借りすることもあります。
また、離婚についても、DVがある場合などは、婦人相談員の方から、相手方によるDVに関して貴重な情報をお伝えいただくことがありますし、法的手続きを進める途中でもより効果的な措置は何かということについてアドバイスをいただいたり、大変心強く感じます。
このように、弁護士の仕事をしていく上で、私たちと協働してくださるさまざまな専門家の方が必要なのです。私共の法律事務所では、各専門家の方々とのネットワークがあり、最初から最後まで安心してお任せいただくことが可能です。