隣近所の法律問題
2011年4月2日
良く顔を合わせる隣近所の方は、私たちにとって、とても身近な存在です。毎日を気持ち良く暮らすためには、隣近所の方と良い関係を保つことはとても重要なことですが、距離が近いからこそ生じる問題も様々です。
昔からよく耳にするご近所同士のトラブルとしては、境界線の問題や、日照や騒音などに関するものがあります。最近では、ペットを飼うご家庭が増えていることからも、ペットに関する問題やプライバシーに関する問題も多く生じているようです。
こういったご近所同士のトラブルについては、たとえば、境界の問題であれば民法の相隣関係の規定や建築基準法等、ペットにけがをさせられたような場合には、民法の不法行為などの規定、日照権などの住まい環境の問題であれば、環境基本法や建築基準法等によって、解決の一つの方向が示されています。土地などの不動産が関係するような紛争の場合、民法の時効の制度なども関係をすることがあり、かなり複雑な問題になることも珍しくありません。
ご近所間の問題は、ごく身近な問題ではありますが、意外にも解決には法的な知識が要求されていることがあります。自分の抱えている問題の解決に、何か法的な問題が含まれているのか、ご心配になった際にはぜひご相談いただければと思います。
ご近所同士の問題なので、当事者同士が話合いのうえで、上手に解決することが理想ですが、一度こじれてしまうと感情的になってしまい泥沼の紛争になりかねません。トラブルになってしまった場合には、裁判所の調停の制度を活用することができますが、トラブルになる前になるべく早く相談をしていただき、紛争の予防や早期解決を図ることが最も大切です。
深刻な問題が生じる前に、お気軽に弁護士にご相談ください。