成年後見制度(法定後見制度)について
2010年6月14日
成年後見制度には、法定後見制度と任意後見制度の2種類があります。
お年寄が認知症などにより判断能力を失った後に、財産の管理などのために使われるのが、法定後見制度です。
認知症などで判断能力を失った場合、自らの財産を適切に管理できず、悪質商法に簡単に騙されるなど、老後の生活のための貴重な財産を失うことにもなりかねません。通常、契約時に判断能力が無いことを証明しないと契約を無効とすることができず、実際の財産の取り戻しには困難を伴います。
法定後見制度を利用して、裁判所から成年後見の審判を受けると、その後は契約を一方的に取り消すことが可能となり、財産の保護に役立つのです。
法定後見制度には、本人の判断能力の違いで、「成年後見」、「保佐」、「補助」の3種類があります。法定後見の申立を考えるにあたっては、医師の診察を受けてどの類型にあたるのか検討することが必要です。
成年後見人等は、親族が選ばれることも多いですが、本人保護の観点から、弁護士や司法書士、社会福祉士など、第三者の専門職が選ばれることもあります。必ずしも裁判所に申し立てをした人の希望した人が選任されるとは限りませんので、ご注意ください。